韓国人男性 この夏 南ア・北ア・中ア長期縦走

2016.10.31  カテゴリー: インバウンド発信・受入れ

この夏、韓国人男性のチョンウンギさん(69歳)が日本アルプスを長期縦走されました。
7月14日から8月22日までの来日で、南アルプスを光岳から鳳凰三山まで、続いて北アルプスは「し」を逆から書くように、常念岳、蝶ヶ岳、上高地を経て焼岳から中尾温泉に下り、乗鞍岳往復の後、笠ヶ岳から北上し白馬岳を経て親不知まで歩きとおされました。残り日数が少なくなった中央アルプスはロープウェイを利用して木曽駒ヶ岳と空木岳へ、テントを背負い、山小屋泊まりを交えながらの大縦走でした。

チョンさんは2009年に穂高岳、槍ヶ岳から剱岳まで縦走や、南アルプス白峰三山の登山経験を積んでおり、今回も十分に下調べしてからの挑戦でした。前回と合わせて日本アルプスの百名山を踏破する狙いでした。

きっかけは韓国の山岳雑誌「サラムガサン(人と山)」のホン社長から隊長を務めた南極観測探検隊の経験を聞いたことだそうです。その貢献に感銘を受け、チョンさん自身も韓国の若者のチャレンジ精神を後押ししたい、あわせて日韓の友好と交流に寄与したいと考えて縦走を決意されました。その気持ちは日本在住の幼いお孫さんにも向けられています。

日本語はわからないチョンさんですが、その決意を息子さんが日本語訳したカードを片手に、山小屋の主人や登山者との交流がありました。北アルプス北部では遭難者の救助にもかかわったそうです。夏山最盛期にも重なりましたので、山で出会われた方も多かったかもしれません。親切に感謝の気持ちでいっぱいだとのことです。今回の山行を山岳雑誌に寄稿される予定で、帰国後とりかかられています。
(内野慎一)

20160819信濃毎日南ア北ア縦走の韓国人中ア入り

 

 

 

 

 

南ア・北アを終え、中ア入り チョンウンギ氏
信濃毎日新聞記事

北アルプスが韓国人に人気の理由は? NHK WORLD「山の日」のリポート

2016.08.30  カテゴリー: インバウンド発信・受入れ

今年から祝日になった8月11日「山の日」に、NHK WORLD(海外向け放送)の番組で日本の山の魅力が世界に発信されました。
また、同日のニュースの中でも富士山と北ア槍穂高の外国人登山者と遭難防止のリポートがありました。
NHK WORLD Preventing Climbing Accidents
20160811NHK WORLD Preventing Climbing Accidents

キルチャビも取りあげていただきましたし、韓国人登山者を取材できるようコーディネートを手伝ったのですが、槍ヶ岳・穂高岳へ向けて入山するある企業の登山グループが登場します。
メンバーへのインタビューで、北アルプスを目指す理由が語られています。
「山仲間に薦められた」
「(『アルプス』と讃えられる)槍・穂高の美しさをこの目で確かめたかった」

やはり、残雪や高山植物、大展望など、韓国にはない3000メートル級の高山特有の魅力を求めているようです。

また、オンエアされませんでしたが、このグループをガイドするJTツアーのキムチャンヒさんは次のように今の状況を整理されていました。

まず、韓国の登山者にとっても槍ヶ岳、穂高岳は憧れの山である、と。
登った人が帰国してから山仲間に話すとき、「よかった」「きれいだった」だけではなく、難所で怖い思いをしたことや、困難だったことなどさまざまな体験談があふれてきて、とてもインパクトのあるストーリーになる。
そして、聞いた人は、そう何度も日本の山へ行けるわけではないのだから、多少困難が伴っても、まずは槍・穂高岳を目指そうという気持ちになる、ということでした。

私たちもネットを含めた口コミの影響が大きいことは承知していましたが、なるほど、下山直後に聞く「こんなに厳しいとは思わなかった」というマイナスの感想が、逆に槍・穂高岳にひきつけられるポイントになっているのか、と腑に落ちました。

その一方で、この夏、来シーズン催行に向けて下見で南アルプス白峰三山を縦走した旅行会社もありましたし、あえて他の山域を志向するガイドの声も聞きます。また実際に、中央アルプスや八ヶ岳に登っている人もいるようです。

これからも北アルプス槍ヶ岳・穂高岳の人気は変わらないでしょう。
それとともに、経験を重ねた人たちは他の山に目を向けるようになってくるかもしれません。
(内野慎一)

山岳保険(共済)、ようやく受け皿ができました

2016.07.21  カテゴリー: インバウンド発信・受入れ, 活動報告

ずいぶん前に壁にぶつかったのですが、山での遭難において、救助費用と保険加入に関わる課題があります。

韓国からの登山者には日本で遭難したときに救助費用がかかるとは思っていない人もいます。
その一方で、受入れ側は韓国人が入れる保険がないことを知らないまま、「万一に備えて山岳保険に入りましょう」と呼びかけている、という状況が続いています。

キルチャビHPを見た韓国からの問合せのなかでも、山岳保険は定番になって久しいです。
また、日本登山ツアーの実績のある韓国の旅行会社やガイドは、以前から山岳保険に入りたいという声を上げていました。

とはいえ、保険には素人ですし、調べるかぎり受け皿がなかったので、もどかしさだけがつのっていたのですが、一昨年、遭対協(山岳遭難防止対策協会)関係者からある方を紹介されたことから、状況が動き始めました。

「やまきふ共済」代表の井関さんが、前向きにしっかり耳を傾けてくださり、実務上の細かなハードルを一つ一つ越えて、まずは3泊4日までの旅行会社の登山のみを対象とした救助費用共済ができました。

ようやく実現した受け皿です。
今後、加入者の日本登山についての理解、あるいは手続きや遭難時の対応など、実績を重ねつつ様子を見ながら、個人の登山者の加入につなげていきたいと考えています。

キルチャビに問合せてくるのは、ほとんどが個人の登山者で、彼らこそ事前にしっかりと調べて計画を立てているように感じています。
地図、コースガイドなどの情報や、保険を欲しがっています。
私たちにできることはやっていきたいですし、あちこちで道が開けることを願っています。
(内野慎一)

「岳人」2016年6月号は韓国の山特集

2016.05.21  カテゴリー: 韓国の山へ, 韓国発の情報

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「岳人」6月号で韓国の山特集が組まれました。

「詳しくリアルな情報をできるだけ掲載したい。山行ガイドをたくさん載せたい。
そして、韓国登山への垣根を少しでも低くしたい」
企画段階で編集部の方にお会いし、その熱意と、それを裏付ける予定ページ数に動かされました。情報提供から始まり、キルチャビとしてできるかぎりのことをやらせていただきました。協力者のお力も貸していただいています。
編集部の方は超人的なスケジュールで取材に行かれ、あっちの山、こっちの山、そして山の麓から、さまざまな情報や話題を拾って来られました。

その狙いが達せられていますかどうか、よろしければご一読いただけますか。

私たちも「智異山(チリサン)登山ガイド」、
「韓国登山の道しるべ  山歩き編」(入山規制など日本との違いあれこれ)、
「語学編」(ハングル読み方講座)を書かせていただきました。
今回あらためて最新の情報を調べ直しましたし、掘り下げました。
ちょうど執筆中に国立公園が新しく増えました。

「なるほど、彼らは普段こういう山登りをしているのか」と、
日本に来る韓国人と重ね合わせるのにもお役立ていただけると嬉しいです。
(内野慎一)

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韓国への登山に役立つサイトを紹介します

2016.04.30  カテゴリー: 韓国の山へ

韓国では山火事防止のための入山規制がそろそろ終わり、ツツジが咲く登山の季節が到来します。
キルチャビの日本語ページで、韓国へ登山に行くときに役立つサイトを紹介します。
韓国登山の情報ファイル

日頃は韓国人に向けて情報発信していますが、このところ雑誌に記事を書くために韓国の山の情報をネットであちこち探したり、現地の方に教えてもらったりしました。
韓国語は普段は妻に任せっきりの初級者の私ですが、日本語での情報が少ないため、韓国語サイトのハングルを読んだり、機械翻訳の断片から推測しながらの作業で、なかなか大変でした。

情報の内容も、韓国語ページは最新情報に置き換えられているのですが、外国語サイトはタイムラグがあって古いままだったりしました。
かえりみて日本の山の情報がはたして充分だろうか、と。
必要な情報を手に入れてもらえるように、まだまだやることがあるのではないかと決意を新たにしました。
(内野慎一)
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北・中央・南アルプス大縦走計画に協力

2016.02.14  カテゴリー: インバウンド発信・受入れ

親不知と南アルプス光岳(てかりだけ)の間を、7月中旬から1か月かけて大縦走しようと計画されている韓国人登山者から国際郵便が届きました。
この方は2008年にも奥穂高岳から剱岳までの長い縦走をされており、入山時に上高地で相談に応じたことがあります。

封筒の中には、
手書きのお手紙、
予定ルートを線でなぞった地図のコピー、
山岳雑誌「サラムガサン(人と山)」にご自身が寄稿された記事のコピーが入っていました。

「日本アルプスは縦走路として世界最高のコースの一つ」と記されたお手紙には、この計画を立てるために欲しい情報などの相談が綴られていました。
具体的な質問は14件。
定番の登山地図や山岳保険についてのお尋ねの一方、変わったところでどこかに韓国人小屋番はいるか、というものもあります。
ほかに登山口までのアクセスや、残雪の状況、危険な区間、夏山診療所などについて。

多岐にわたる質問で、また北アルプス・中央アルプス・南アルプスと地域も広いですので、今後くわしい方のご協力を仰ぎながら、この方の計画に協力したいと考えています。
また、体力的にも相当きついですから、日数に余裕をもった計画を立ててもらいたいと思っています。

もしこのブログをご覧になって、質問の返答などを協力していただける方はメールでご一報いただけますでしょうか。
よろしくお願いいたします。
(内野慎一)

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霧ヶ峰・車山 韓国の旅行会社が視察

2015.12.12  カテゴリー: インバウンド発信・受入れ, 活動報告

今月初め韓国の旅行会社2社が長野県の招聘で4日間県内のスキー場や山岳観光地などを視察しました。
県の外国人向け公式ブロガーでつながりのある国際観光推進室担当者からお知らせをいただき、12月1日の霧ケ峰、車山の視察時に2時間ほどキルチャビの内野かおりが同行させていただきました。

来日したのは阿部知事が8月の韓国訪問時に訪ねたハナツアーとヘッチョ旅行社からそれぞれ2人。キルチャビにアドバイスいただいているウ・ジェブンさん(ヘッチョ旅行社)もその一員で、久々の再会となりました。

同行時は茅野市担当者と車山高原の信州綜合開発観光の案内で、車山ビジターセンターでのレクチャーの後、ビーナスラインを所々停車して八ケ岳や北・中央・南アルプス、遠く富士山などを展望しながら、韓国側の希望で八島湿原を訪れました。
韓国に帰国後メールで尋ねたところ、ビーナスラインからの眺めは「言葉にできないほど美しかった」との感想、湿原は「新緑の時期はきっともっと美しいだろう」という期待を述べられました。
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中央道から車山への途中にモンベルに寄ったとのこと。また霧ケ峰の後は、白樺湖を視察して美ケ原へ向かわれました。
4日間の視察では、信越トレイルや志賀高原のスキー場、妻籠宿などを訪れたそうです。
さて、いったいどこが韓国人に魅力的だったのでしょうか。これから旅行商品として具体化されることが期待されます。
(内野慎一)

8月長野県知事訪韓、山岳PRをサポート

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ウ・ジェブンさんと再会

県知事訪韓 信州の山PRをサポート

2015.10.21  カテゴリー: インバウンド発信・受入れ, 活動報告

NaganoPresentationByGoverner_ページ_018月、長野県の阿部守一知事は韓国訪問のなかで、旅行会社を訪ねて誘客のため県内の山岳高原をPRされました。
キルチャビは、県担当者からの依頼で、プレゼン用のパワーポイントの翻訳などを手伝いました。
日頃、私たちは現場の最前線、いわば末端で活動していますので、トップセールスの効果がどれほどのものか見当もつかない、というのが正直なところですが、知事が動けば組織や多くの人が同じ方向へ動くわけですから、今後の展開に大いに期待しています。

知事の韓国訪問は8月9日から12日の日程でした。2018年冬季オリンピックの舞台平昌(ピョンチャン)のある江原道(カンウォンド)知事との会談、ソウル市長との会談、そしてアシアナ航空社長に松本空港への就航の要請、旅行会社に山岳高原のPR、などが行われました。
訪問団には県庁関係者のほか、在日本大韓民国民団中央本部の呉公太(オ・コンテ)団長ら6人や、長野県議会の日韓親善促進議員連盟の議員11人も加わりました。
キルチャビのメンバーは県から一歩も出ていませんが、気持ちは海を渡ってきました。
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旅行会社に山岳高原をPR

さて、山岳高原のPRについてですが、プレゼンで使われた写真はどれも美しく、特に大きな写真の上高地、乗鞍岳、中央アルプス千畳敷、志賀高原、八ヶ岳が画面いっぱいに映されたらさぞかし迫力があったことでしょう。
信濃毎日新聞の記事によると、旅行会社は「県内の3000メートル級の山岳の登山や、上高地、中央アルプス千畳敷などを訪れる商品を扱っており、モデルコースの提案などを求めた」とのこと。
槍ヶ岳、穂高岳に集中している登山ツアーが各地の山に目を向けるきっかけになるかもしれません。

訪問したのは大手旅行会社のハナツアーと登山専門のヘッチョ旅行社。
県担当者によると、ハナツアーからは「地方の中では長野県に最もポテンシャルを感じている」「山岳高原を活かしたツアーを組んでいきたい」、ヘッチョ旅行社からは「韓国は2000メートル以下の山しかないので、長野県の3000メートル級の山にあこがれがある」という声が返ってきたそうです。

大手ツアーと登山専門の旅行会社

旅行会社の事情を少し説明します。日本で登山を取り扱うのはJTBのような大手旅行会社よりも、登山専門の会社が主流です。アルパインツアーサービスやアトラストレックなど、登山をやる人ならご存知でしょう。

韓国でも同様で、北アルプスなどに来ているのはほとんどが登山専門の中小の旅行会社です。ヘッチョ旅行社はそのなかで主要な1社です。すでに10数年前から登山者が増えてきていて、槍ヶ岳、穂高岳周辺の様子を見ていると会社も淘汰され、人数も落ち着いてきています。
ですので今回の訪問による効果は、量的、人数的には限定的かもしれませんが、目的地の山域の広がりなど質的なところで表れてくるかもしれません。

一方で、インバウンドの観点からは、大手のハナツアーなど登山ではなく山岳高原の観光地を回るツアー、例えば善光寺や松本城とあわせて上高地や、乗鞍高原、志賀高原、中ア千畳敷、八ヶ岳山麓、霧ケ峰などの高原を回るツアーに力を入れていくかどうかが、誘客のカギを握るのではないでしょうか。

松本空港に飛んでくるか

もう一つの注目は松本空港へのチャーター便の就航です。
アシアナ航空社長は「長野の優れた自然環境などから韓国人のチャーター便利用は見込める」としていますが、国内で標高が最も高く空気密度が薄いため平地の空港より長い滑走路が必要とされるなどの課題があります。

北アルプスへの登山者は、今は中部国際空港や地方空港の富山空港や石川の小松空港から長野県に回ってきています。
松本空港は登山口に近いという大きなアドバンテージがあります。韓国人登山者は度々ハードスケジュールが指摘されていますが(レポート 韓国人による韓国人のための日本登山アドバイス PDF)、もし就航が実現すれば、日程に余裕ができますので、登山の安全面にも寄与するでしょうし、韓国人も大好きな温泉や、松本城など街の観光、登山用品などの買い物に展開していくかもしれません。

(内野慎一  参考 信濃毎日新聞)

北アルプス上高地で韓国人向け登山相談員 2015年

2015.08.31  カテゴリー: インバウンド発信・受入れ, 活動報告

昨年(2014年)に引き続いて、韓国人登山者の多い日に「キルチャビ(みちしるべ)」の内野かおりが遭対協(北ア南部地区山岳遭難防止対策協会)の登山相談員をつとめました。
韓国では8月初めに夏休みの会社が多く、登山者が集中することが分かってきましたので、日にちと時間を絞って遭対協事務局に申し出たものです。(7月31日(金)夕方から8月3日(月)早朝にかけて)

今年は上高地バスターミナルの登山相談所で、夏期常駐の相談員とともに入山者に登山計画書の提出を呼びかけながら、韓国人に対応しました。(昨年は横尾)
韓国人の入山は大きく2パターンあって、前夜平湯などに泊まった人が早朝入山するものと、夕方に到着して小梨平などで1泊してから山に向かうパターンとがありますので、朝は登山相談所に立ち、夜は夕食が終わる頃を見計らって小梨平に出向きました。

経験のあるガイド、危険性を熟知

予想した通り、8月第1週末に合計200名近くの韓国人登山者が入山しました。
大半は旅行会社が関与する10数名~20名のグループで(大きいところでは45名のグループ)定番のコースに向かいました。(槍沢→槍ヶ岳山荘・泊→大キレット→穂高岳山荘・泊→奥穂→前穂→岳沢)
ツアーリーダー(ガイド)はたいていの方が同コースの経験があり、危険性も熟知しているようでした。

後日、韓国のガイドからも、受入れ側からも聞いたのですが、悪天候の際には柔軟にルートを変更しているとのこと。例えば、大キレットへ向かわず南岳から天狗原→槍沢へ下るなど。遠路はるばるの山行ですので計画を変更しづらいでしょうけれども、よい傾向ですね。
ヘルメット着用の意識も高まっていて、JTツアーという韓国の旅行会社は、小梨平(日本アルプス観光)にヘルメットを預けてツアーで使用しています。

携帯電話の利用、個人へ情報を、山岳保険の浸透

なかには携帯電話の電波が届かないことに不安や不便を感じるという声がありました。
北アではむしろ携帯の通じるエリアが拡大しているわけですが、山が深くない韓国で携帯やスマホに慣れているためでしょうか。
実際に昨年ある韓国の方に、スマホの画面に登山用アプリで韓国での山行記録(位置と時間を自動的に記録)が表示されたものを見せられました。

旅行会社が関与しない5~10名程度の個人的なパーティーも数組ありましたが、たいていツアーと同じ定番コースでした。(槍沢→槍ヶ岳山荘・泊→大キレット→穂高岳山荘・泊→奥穂→前穂→岳沢)
1日の行程が長いように感じますが、もしコースのくわしい情報や、コース中の他の山小屋の情報が入手できれば、個人の場合、独自に余裕のあるコースを設定しやすくなるかもしれません。

それから、びっくりしたのですが、勤務時に接した韓国人はみんな(ツアー、個人とも)アルピコの「上高地の自然を守る会」に入会して山岳保険に加入していました。
日本では遭難救助に費用がかかること、そのため保険で備えることがかなり浸透してきたように感じました。
(内野慎一 内野かおり)

あらためて 日本の山はすごい! ヤマケイ新書

2015.08.04  カテゴリー: インバウンド発信・受入れ, 活動報告

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7月26日(日)は2年目の「信州 山の日」(7月第4日曜日)でした。
また、来年からは8月11日が国の祝日「山の日」になります。

その「山の日」を作ろうという数年前からの動きの中で尽力されてきた、日本山岳会の永田弘太郎さんが「日本の山はすごい! 『山の日』に考える豊かな国土」(ヤマケイ新書)を出されました。
「山の日」制定のための活動を通じてあらためて学んだこと、考えたこと、知ったことなど多くの<山の魅力>を知らせたいと、まとめられた本です。

冒頭の第1章は「外国人たちと日本の山」ということで、日本山岳会でのつながりで私たちキルチャビのことをご存知だった永田さんから執筆中に電話がかかってきましたので、これまでに聞いていた韓国の登山者の声を伝えさせてもらいました。

外国人の目から見ると

見出しを拾うと、「外国人が群がるパウダースノー」「豪雪都市の人気上昇中」「世界一美しい紅葉」「世界が憧れる日本の山」「日本の山を訪れた先駆者たち」と、外国人の視点で日本の山を見つめなおしています。

また、キルチャビの協力者のキムチャンヒさんに白羽の矢が立って、彼の会社JTツアーが文中に登場し、ツアーの募集告知が引用されています。
「夏には残雪と高山植物、険しいアルプスならではの大展望など、3000メートル級の高山特有の魅力が、多くのハイカーの胸をときめかせています」

ほかにも次のようなコメントが目に留まりました。
「2000年(平成12年)に山と溪谷社がおこなった外国人たちへのインタビューから、意見を拾ってみました。(略)
日本の山には多様性があります。たとえば、標高の高い北アルプスでアルペンハイクをしたり、上高地で森を散策したり、尾瀬の湿原を歩いたり。そして、四季の変化でひとつの山が3つも4つもちがう表情を見せます。春は、桜の花が咲き、夏はみずみずしい緑に輝いて、秋は木の葉が黄色や金、赤に色づき、冬は雪におおわれます』」

来年からの「山の日」に向けて、私も実際に山を歩いて心と体で感じるのとともに、本を開いてアタマで考えてみたいと思います。