日韓の交流
暮れに届いた年賀状
遠くの友から年賀状が届いた。
タイミングが早過ぎて、郵便屋さんが間違っちゃったのかと思いそうだが、そういうわけではない。
実は韓国の友人からの新年のあいさつ状で、あちらの習慣では必ずしも元旦に届くように出すわけではないらしい。
初めてのときは暮れの「謹賀新年」には違和感があったが、今では慣れた。
封筒の中に二つ折りのカードが入っていて、開くとメッセージが書いてある。
表紙は綺麗な飾りや絵で彩られている。日本でも結婚式の祝儀袋などで、凝った形の水引や、カラフルな飾りのものがあるが、そのような感じだ。
これから届くであろういくつかのあいさつ状を壁に並べると、その一角は華やかになり、お正月の気分を盛り上げてくれる。
写真右のカードをくれた友人は、槍、穂高に登りに来たときに出会った夫婦で、その翌年生まれた男の子と一緒の写真も同封してあった。
会ったときは「来年も日本の山に登りたい」と言っていたが、その後育児と仕事で忙しいと書いてあった。
夫婦の名前を漢字で書くと「星漢」さんと「英蘭」さん。名づけに込められた意味は分からないまでも、素敵な名前だなと思う。
日本と韓国には漢字という共通項がある。おそらく皆さんも、字を見てどちらがご主人で、どちらが奥さまか推測できるのではないだろうか。
しばらく日本の山から遠ざかってしまいそうな彼らには山のポストカードで返事を出そうと思う。
(内野慎一 2015年11月16日改訂)