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山岳保険(共済)、ようやく受け皿ができました
ずいぶん前に壁にぶつかったのですが、山での遭難において、救助費用と保険加入に関わる課題があります。
韓国からの登山者には日本で遭難したときに救助費用がかかるとは思っていない人もいます。
その一方で、受入れ側は韓国人が入れる保険がないことを知らないまま、「万一に備えて山岳保険に入りましょう」と呼びかけている、という状況が続いています。
キルチャビHPを見た韓国からの問合せのなかでも、山岳保険は定番になって久しいです。
また、日本登山ツアーの実績のある韓国の旅行会社やガイドは、以前から山岳保険に入りたいという声を上げていました。
とはいえ、保険には素人ですし、調べるかぎり上高地以外には受け皿がなかったので、もどかしさだけがつのっていたのですが、一昨年、遭対協(山岳遭難防止対策協会)関係者から「やまきふ共済」代表の井関さんを紹介されたことから、状況が動き始めました。
井関さんは前向きにしっかり耳を傾けてくださり、実務上の細かなハードルを一つ一つ越えて、まずは3泊4日までの旅行会社の登山のみを対象とした救助費用共済ができました。
ようやく実現した受け皿です。
今後、加入者の日本登山についての理解、あるいは手続きや遭難時の対応など、実績を重ねつつ様子を見ながら、旅行会社だけでなく個人の登山者の加入につなげていきたいと考えています。
キルチャビに問合せてくるのは、ほとんどが個人の登山者で、彼らこそ事前にしっかりと調べて計画を立てているように感じています。
地図、コースガイドなどの情報や、保険を欲しがっています。
私たちにできることはやっていきたいですし、あちこちで道が開けることを願っています。
(内野慎一 2016年7月21日投稿 2017年8月25日加筆)